コンクリート業務関連
破壊試験

コンクリートの圧縮強度試験 (JIS A 1108)
工事現場で採取した試料から作製された供試体を、圧縮試験機で試験を行い、破壊時の強度を計ります。
管理材齢強度を確認するほかに、型枠及び支保工取り外し時期を明確にする為にも用いられる試験です。
コンクリートコアの採取及び圧縮強度試験 (JIS A 1107)
構造体から切り抜いたコア供試体を、圧縮試験機で試験を行い、破壊時の強度を計ります。配管スペースの確保や抜き取り時点における正確な強度を求めるために用いられる試験です。コア供試体を抜き取る際に周囲の鉄筋を含まないよう、鉄筋探査を行うことを推奨します。


コンクリートの中性化深さ測定 (JIS A 1152)
コンクリートの中性化とは、強アルカリ性であるコンクリートが空気中の二酸化炭素と接触することにより、アルカリ性を失うことを指します。このことにより、コンクリート内部の鉄筋を保護する機能が失われ、錆の発生、錆の膨張によるコンクリートのひび割れが生じる可能性があります。コンクリート表面からの中性化深さを測定し、コンクリートの状態を把握することを目的とします。
非破壊試験

コンクリートの反発度測定 (JIS A 1155)
リバウンドハンマーによりコンクリート表面に打撃を与えた際の反発の程度から、圧縮強度を推定する測定方法です。非破壊検査で機器が軽量であるため、測定は比較的容易に行えますが、コンクリートの湿度や表面の凹凸、コンクリートの厚さ等の測定条件があります。
現場試験

スランプ試験(JIS A 1101)
フレッシュコンクリートの流動性を示すスランプ値を求める試験をすること。フレッシュコンクリートの品質、ワーカビリティにとって重要な試験の1つです。
スランプフロー試験 (JIS A 1150)
高流動コンクリートや高強度コンクリートといった、スランプ値を求めることが困難な場合、スランプフロー値で流動性の確認を行います。


空気量試験 (JIS A 1128)
フレッシュコンクリート中へ適度な空気量を連行することで耐久性、耐凍害性、ワーカビリティなどを改善する事が出来ます。エアメーターという試験用具を使用し、月1回のキャリブレーションを実施、常に正確な試験結果が出るように校正しています。
温度測定(JIS A 1156)
フレッシュコンクリートの温度を測定することにより、暑中コンクリートや寒中コンクリートが条件に応じているのかを確認することができます。また、併せて外気温の測定も行います。


塩化物量試験(JASS 5T-502)
フレッシュコンクリート中に含まれる塩化物量を試験すること。
コンクリートの塩化物含有量は、受入検査において所定の試験方法を用いて測定するとされていて、(財) 国土開発技術研究センターから技術評価を受けた測定器具を、精度が確認された器具として測定に使って良いとされています。弊社ではソルコンCL1-B、ソルターC6を使用しております。スランプや空気量と違い塩化物含有量はあまり注目されませんが、耐久性を確保する上で重要な試験の1つです。
圧縮強度試験用供試体作製(JIS A 1132)
コンクリート供試体は、コンクリートの圧縮強度試験を実施するためのサンプルです。コンクリートは建築物の構造体ともなる重要な部位・材料ですので強度の担保は重要な管理項目になります。 そのために実際のコンクリートが何N/㎟の強度を発現したかを試験によって確認します。


単位水量測定試験(国交省:レディーミクストコンクリート単位水量測定要領(案)等)
フレッシュコンクリートの単位水量をエアメーター法で測定します。
養生管理

標準養生
室内の水槽にて、水温が20度に管理された環境で養生します。
調合管理強度を判定基準とする場合に用いられる養生方法です。
屋外水中養生
室外の水槽にて、直射日光が当たらない環境で養生します。水温が外気温に追随するため、工事現場に近しい環境下で養生ができます。支保工解体やせき板を取り外す時期を決定する為に多く用いられる養生方法です。


封かん養生
工事現場で作製した供試体を、外気と接しないようにビニール等で覆って養生します。コンクリート温度が気温の変化に追随し、コンクリートからの水分の逸散がなく、外部からの水分の供給もない状態で行う養生方法です。
鉄筋関連業務
破壊試験

鉄筋コンクリート用棒鋼の引張・伸び試験(JIS Z 2241及びJIS Z 3120)
鉄筋の両端をJIS Z 2241(金属材料引張試験方法)に基づく試験方法により引張し、各種鉄筋の機械的性質を確認する試験です。建築基準法に示される確保すべき品質を満足したかどうかをJIS Z 3120(棒鋼ガス圧接継手の試験方法及び判定基準)による判定基準を用いて確認します。
鉄筋コンクリート用棒鋼の曲げ試験(JIS Z 2248、JIS Z 3120及びJIS Z 3881)
外観試験に合格したものを用い、圧接のふくらみを母材外接線まで削り、鉄筋の種類ごとに定められた規定の曲げ角度まで加力し、湾曲部 外側の裂けきず及びその他の欠陥の有無を肉眼で観察し判定します。

その他業務

グラウト・モルタル等の性状試験(JSCE-F 541) (JHS 312)
試料をJロート内に充填させた後、流れだしてから初めて途切れるまでの時間を測定します。規定時間を外れると、充填性低下・材料分離・強度低下などを引き起こす場合があります。
コア供試体採取
十分に硬化したコンクリートから専用機械でコアを採取します。鉄筋探査を併用することにより、鉄筋を切断することなくコア供試体採取ができます。


コンクリートの凝結時間試験
事前に使用するコンクリートの品質を確認するための室内試験練りにおいて、暑中コンクリートの性状変化のうち、コンクリートの凝結時間をプロクター貫入試験装置を用いて、その特性を確認します。